第三章 中盤、絶好の一手 第7題 <厚みを意識>
テーマ図 黒番
テーマ図 黒番 とツイで左辺が一段落したところです。次に目が向くのは下辺方面になります。絶好の一手はA、B、Cのどこでしょうか?
経過譜(白、勢力の構想)
経過譜(白、勢力の構想) 黒の両目外しに白は二連星でスタート。白10、12と白は模様作戦です。黒は15と三々に入り、徹底した実利作戦といえます。白28のハサミに黒29の三々もその意図。ここでは別の打ち方もありました。白40とツイで一段落の形です。
1図(動き出し)
1図(動き出し) 手順図黒29では黒1の動き出しもありました。白2から6の追撃に黒7のトビとなります。この後白の攻めに、黒のシノギが焦点になるでしょう。
2図(安易な打ち方)
2図(安易な打ち方) 白1(C)のツメは二子を捨てる作戦ですが、やや安易といえます。当然ながら白2のトビが好所。黒3以下7に白8のケイマまで、こうなると白の大きさが素晴らしく黒不十分の進行です。
3図(無理な動き出し)
3図(無理な動き出し) 黒1(A)の動き出しは二子を担ぎ出す手ですが、白が厚いこの状況では無理な作戦といえます。白2とトバれ、黒3に白4から6となっては黒苦しすぎる展開です。
4図(正解・ボウシが好見当)
4図(正解・ボウシが好見当)
この局面では黒1(B)のボウシが好見当の一手になります。白2と二子を取りにくれば、黒3の押しを利かしてから5のケイマが好形。こうなれば白模様を大きく制限して黒十分の進行でしょう。
5図(軽快なサバキ)
5図(軽快なサバキ)
黒1には白2の受けが相場です。それなら黒3と打つ形になります。白4の攻めには黒5のケイマが軽快。ここで白6のツケコシが怖いようですが黒には対策がある形。黒7から9のカケがサバキ筋になります。白10に黒11から13まで、白模様を消して黒満足の進行です。
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