第2章 主導権を取る秘策?A
黒番 第2局テーマ図1 手抜きをとがめて仕掛けよう
左上黒1とオサエて定石の進行中です。ここで白が手抜いて下辺白2の大場に先行してきました。黒はチャンスの局面。どう打ちますか。
手順図(黒25から33は定石)
右下白6のカタツキは模様を重視した打ち方。右上白12の両ガカリから18まではよく打たれる定石です。左上黒25から33も定石の進行。ここで白34と大場へ打ってきました。
【参考1】1図(白1のオサエもある)
手順図白28では、白1とこちらからオサエる打ち方もあります。黒4まで一段落で、白は先手を取れるのが利点。白5と大場に向かい、互角の布石です。
【参考2】2図(白1が大切な手)
手順図白34では、白1と左上に打っておくのが大切な手です。仮に黒2とハネ出されても、白3、5の受けで堂々と戦うことができます。この進行は互角です。
【失敗】3図(白2、4と調子で守られる)
黒1とヒラくのはよくありません。白2のツメに黒3と補強するくらいですが、白4と調子で守られてしまいます。こうなると左上の白は強く、黒不十分の進行です。
【正解】4図(黒1のハネ出しで仕掛ける)
ここでは黒1のハネ出しが、白の手抜きをとがめた厳しい手段です。白2の切りから4と左辺を受けて来れば、黒5のトビがピッタリ。左上の白を封鎖しては問題なく黒よしです。
【変化1】5図(白4と上辺を打つ変化)
黒1から3のとき、白4と上辺を打ってきた場合の変化です。これには、黒5とカケるのが好手で、左辺白を圧迫する要領です。白6のハイに対しては…
【続き】6図(黒1のオサエが厳しい)
続いて、黒1とオサエるのが厳しい手です。白2と切られても黒3とダメをツメるのがよく、白4、6には黒7が成立。種石の白三子を取って黒成功です。
【変化2】7図(白2とハネる変化)
黒1のオサエのとき、白2と下からハネてきた場合の変化です。これには、黒3のツギから5と中央を補強して打ちます。白6と左辺の備えが必要なので…
【続き】8図(黒1から仕掛ける)
続いて、黒1から上辺を仕掛けるのが強烈。白2のオサエに、黒3から5と白一子をカカエることができます。こうなると、左上白への攻めが狙えるので、黒有利な局面です。
【練習問題1】黒番
練習問題です。
黒1とカタをついたとき、白aのハイではなく白2とトンできました。この手に対して、黒はどう応じればよいでしょうか。
【解答1】黒1、3と出切る
黒1の出から3と切るのがよい応手です。白4とカカエるくらいなので、黒7まで種石の白二子を取って黒満足です。
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