第三章 大ヨセの形勢判断 第4題 <中央の攻防>
テーマ図 白番
テーマ図(白番) 双方、弱い石が見当たらない局面です。大ヨセに入りましたが、白はどこに向かうのが最大でしょうか?
経過譜(冷静な対応)
経過譜(大場に先行) 黒21で38のところのヒラキなら、白23のハサミとなります。白40は、黒41に白42〜46が予定の行動です。黒47の囲いに白48〜52は厚い打ち方。黒57の荒らしに白58のコスミは冷静な対応でした。
1図(踏み込みが足りない)
1図(弱くする) 白1のスベリは踏み込みが足りません。黒2に白3で右辺を地にすることはできますが、黒4、6の利かしから8まで、右上から上辺の黒地が立派で白やや不満といえます。
2図(三々が最大)
2図(戦えない) 白1の三々が最大の一手です。黒2に白3とハネる形で、黒4、6に白7のスベリが好手になります。ここで黒8なら、さらに白9とハウ要領。黒10から12なら白13のノビまで、この図は白成功です。
3図(白、先手で得する)
3図(変化される) 白1から7に黒8のオサエなら、白9の出を利かしてから11と生きておきます。傷があるので黒12のハネは仕方ありません。白は先手で得をし、白13の好所に回り満足の進行です。
4図(実戦進行1)
4図(ハネ込みが好手)
白7のとき、実戦は黒8と単にハネました。そこで白9のハイは気合い。白は地で頑張りました。黒10以下黒はヨリツキを目指しますが、白17とオサエて右辺の白は心配ありません。黒18の局面で…
5図(実戦進行2)
5図(白十分打てる)
前図の進行に続いて、白1以下7のカケツギが厚い手でした。黒12の囲いは許しますが、白15から19のツケが好手で、白地もつく展開になります。白23のサガリまで、形勢判断をすると、黒地が約70目。対する白地も約70目で、コミ分白優勢といえます。やはり右上の三々を占めたのが正しい判断でした。
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