第1章 布石の方向と大場の打ち方 <第6題 布石にも急所がある>
1譜(黒9から12は差し手争い)
1譜(黒9から12は差し手争い) 一風変わった布石ですが、それなりに工夫やヨミが伺えます。黒5・黒9・白12あたりに、さしあたり注目してください。
1図(比較)
1図(比較) 黒1シマリを、aまでのばしたと考えればよいのです。
2図(ミニ中国流)
2図(ミニ中国流) あるいは黒1、3という常用の布石と比較してもよいでしょう。黒1、白2を省いて、単に黒3とヒラいたのが実戦です。
3図(注文)
3図(注文) もし白1と受けてくれるなら、そこで黒2、白3を決めようというのです。また、1譜黒9、白10を換わって、黒11としたのにも考えがありました。
4図(白不満)
4図(白不満) 1譜白12で白1なら、黒2と三々に入るつもり。白3以下はがたるんでいて、またモヨウの上では黒の肩がピッタリの消しになります。これは白不満の図といえます。
5図(同断)
5図(同断)
白3の方をオサエる定石を選んだとしても、白はあまりうれしい図とはいえません。そこで実戦白12の大ゲイマは、工夫の手でした。
6図(堅実)
6図(堅実)
白1なら左上隅を手堅く打っています。しかし実戦はやがて、黒が来るのを予想して、大ゲイマに寄せて打ったのです。
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