第6章「足早実利戦法」より内容の一部をご紹介します。
第2局 テーマ図1 スベリに対する打ち方は?
テーマ図1 <黒番>
とスベってきた局面です。ここで黒から面白い戦法があります。どこに打つのが有力でしょうか。
手順図 黒9の一間受けも策のある手
手順図(1-10)
黒5に白6と受けたとき、黒7の二間ビラキ。白8のカカリに黒aの二間高バサミが有力ですが、黒9の一間受けも策のある手といえます。ここで白10とスベってきました。
1図 二連星を割られてしまう
1図(参考)
黒1の三々受けは基本定石ですが、この局面で選択するのは面白くありません。白2のヒラキがぴったりで、二連星を割られてしまい黒やや不満です。
2図 黒1の横ヅケが大変有力
2図 正解 黒1がおすすめ
この局面のように、周囲に黒石がある(多い)場合は、黒1の横ヅケが大変有力で、おすすめの一手です。二子に厳しく迫って、主導権を握る作戦といえます。
3図 黒3のハネが急所
3図(続き?@)
黒1に白2とノビてくればしめたもの。黒3のハネが急所になります。白4に黒5のカケツギがぴったりの受けで、の石がちょうどよいノゾキになっています。白6の守りに…
4図 黒地を固めて実利戦法が成功
4図(続き?A)
続いて、黒1のサガリが冷静。これで隅の白は二眼作るスペースがありません。白2に黒3以下9まで、攻めながら右辺・下辺と黒地を固めて、実利戦法が成功の進行です。
5図 上ハネには黒3とノビる
5図(変化1)
黒1に白2と上からハネてくれば、黒3とノビる形です。白4のツギには黒5と三々に打つのが冷静。白6に黒7以下11のヒラキまで、隅と辺の両方を打って黒満足の進行です。
6図 上ハネからサガリには黒5が冷静
6図(変化2)
黒1に白2の上ハネから4のサガリも考えられる手。ここでも黒5の三々が冷静です。白6、8には黒9のマガリが好点。白にはまだ眼がなく、黒が主導権を握った局面です。
7図 上ハネから押しには黒5が急所
7図(変化3)
黒1には白2の上ハネから4と押す手がよさそうですが、黒5のハネが急所になります。白6に黒7以下11が先手。(次に黒aがある)白12に黒13まで、足早に展開して黒満足です。
8図 二間ビラキには黒3とコスミツケる
8図(参考)
黒1の局面で、白としては2の二間ビラキが相場です。それなら、黒3のコスミツケが好手。白4、6が軽快な打ち回しですが、右下隅を地にして黒十分打てる進行です。
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