第6章 利き筋を100%活用する打ち方
【黒番】第2局テーマ図1 無理をとがめるには?
とノビた局面です。右辺で接近戦が始まりましたが、白が無理な仕掛けといえます。黒はどうとがめますか。
手順図(右辺黒19は好点)
タスキ型から隅をシマリ合い、白16までヒラキ合った面白い布石です。右辺黒19のマガリトビは好点。白は白20の両ノゾキから24と仕掛けましたが、無理な打ち方です。
【参考1】1図(白1のトビが好点)
手順図白20では、白1のトビが好点です。黒2のトビには白3のケイマが感じの出た手。上辺の白模様を広げながら右辺の黒模様を制限して、互角の進行です。
【失敗1】2図(黒1は急所を逃がす)
黒1のツケは一つの形ですが、ここでは疑問です。白2のヒキが好手。黒3、5に白6のオサエまで、中の黒三子が弱くなり、黒が面白くない進行です。
【失敗2】3図(黒1のアテは俗筋)
黒1のアテから打つのは俗筋です。白2に黒3から9と仕掛ければ白を分断できますが、白10で右辺の白は取れません。また、三子もダメヅマリになり、黒失敗の結果です。
【正解】4図(黒1と単にツケるのが手筋)
むやみにアタリを打たず、黒1と単にツケるのが手筋です。白2のハネには黒3の切りが鋭く、白4に黒5の切り込みが成立します。この図は要の二子を取って黒大成功です。
【変化1】5図(黒5の切りが成立)
黒1のツケに白2とハネたとき、黒3の切りが手筋でした。ここで白4からのアテも心配なく、やはり黒5の切り込みが成立します。この図も、要の二子を取って黒大成功です。
【変化2】6図(黒3から5が簡明)
黒1のツケに白2とサガる抵抗の変化です。これには黒3とアテ、白4のツギなら黒5のオサエが成立する形。白6には黒7、9で楽に取れています。
【変化3】7図(黒3のサガリが好手)
黒1のツケに、白2とグズんでくる抵抗の変化です。この場合は黒3のサガリが好手になります。仮に白4、6のハネツギで手数を伸ばしてくれば…
【続き】8図(黒攻め合い勝ち)
続いて、黒1とこちらを守るのが大切。白2から6とツメられても、黒9まで攻め合い黒勝ちです。この結果、白の無理手を的確にとがめることができました。
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